みなさんこんにちは、アトリエキンパラです。
今回は、ドリルガイドを使った天板の作り方をご紹介しようと思います。
というのも、たまたまコタツの天板が古くなったので作って欲しいという依頼がありました。
作るのは天板だけですが、ぜひ参考にしてみてください。
今回作る天板の大きさ
こちらが今回作る天板の図面です。
大きさは、1300mm×900mmになります。角は当たっても痛くないようにR50に丸くカットします。最終的にコタツの本体に取り付けられるので、そのための鬼目ナットを2箇所仕込みました。
やっぱり天板作りは、大きくなればなるほど大変です。
材料を整える
まずは材料を整えていきます。
今回使うのは、ホームセンターで購入したヒノキの30mmを使います。
節が結構ありますが、低コストで作りたいのでこれにしました。
まずは上の写真のように、板同士を当てて、どちらに反っているか確認します。
図で極端に描くとこんな感じです。
①と②の間にスキマが開きます(図で表した赤い部分)。
①の板の弓形の内側(隙間が開く方)を手押しかんなで平に整えていきます。
注意点として、逆の面に手押しかんなをかけると平らになりません。
手押しかんなをかける
リョービの手押しカンナHL-6A
僕が愛用しているのは、リョービの手押しかんなHL-6Aです。
商品リンク→https://amzn.to/3TZrJU7
国内で購入できる、小型の手押しかんなはあまり無いと思いますが、僕は単純に、このメーカー名知ってる!という理由から、リョービの手押しかんなを中古(ヤフオク)で購入しました。
材料をホームセンターで購入してきて何か作ろうとした時に、直角が出ていなくて困る経験があると思います。
当然と言えば当然なので、これをどうにかするには手押しかんなは必須の木工機械ではないでしょうか。
手押しかんなを使うときは、テーブルにシリコンスプレーを吹きかけて滑りをよくすると作業しやすくなりますよ。
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表面をカンナがけ
先ほど確認した、材料が弓形になっている内側の面を手押しかんなで整えていきます。
ポイントとしては、前と後ろで別れているテーブルの前方のテーブルに体重をかけることです。
後ろ側に体重をかけると、いつまでたっても平になりません。
ちなみに削る量は1mm以下で何回か通すようにしています。
木口をカンナがけ
表面ができたら木口をカンナがけしていきます。
木口をカンナがけするときは、表面と同じように前のテーブルに体重を掛けつつ、横のフェンスにピッタリと付けながら送っていきます。なので、作業する前にフェンスが90度になっているか確認します。
カンナがけできたら、材料どうしを合わせてみて隙間が開かないことを確認します。ここで隙間が開くようなら、もう一度手押しカンナで整えます。
それでも合わない場合は、手押しカンナのフェンスが90度に固定できていないので、しっかりと調整します。
自動カンナをかける
リョービの自動カンナAP-10N
手押しカンナで表面と木口をカンナがけしたら、次は裏面を自動カンナでカンナがけしていきます。
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僕の愛用している自動カンナは、手押しカンナと同様、リョービの自動カンナAP-10Nです。メーカーを合わせた方がスッキリするのでリョービにしました。
こちらもヤフオクで定価の半額くらいで購入しました。
自動カンナは単純に通していけば均等な厚みにしてくれるので、とっても便利な木工機械です。手押しカンナだけで材料を整えることはできないの?と思われる方もいるかもしれませんが、できません。この2つはセットで使用しないといけません。2つ揃えるのは、金銭的になかなか勇気のいることかと思いますが、僕はこの2つを手に入れたおかげで、作りたいものが増えたと思います。
この2つは替え刃式なので、ヤフオクで状態の良さそうなものを見つけて、刃を交換すれば、普通に使えます。購入を考えている方は、一度探してみてはいかがでしょうか。
ドリルガイドでダボ穴を開ける
材料の組み合わせを考える
ドリルガイドを使ってダボ穴を開けていきますが、その前にどちらを表側にするか決めます。
今回使用した、ホームセンターで購入してきたヒノキは節が多かったので、なるべく綺麗な面を表に持ってきました。
本当は、上の図のように断面形状を交互に配置するのが理想です。こうすることで、湿気を含んだ時の反りが均等になります。
しかし表面に綺麗な面を重視すると、この理想的な形を守ることができないので、そこはいつも難しい選択です。
印をつける
ダボを入れるところに印をつけます。大体150〜200mmピッチで入れていきます。
使用するドリルガイドは、木口にも印がないといけないので、木口にも線を引いていきます。
ドリルガイドでダボ穴を開ける
下準備ができたら、ドリルガイドを使って木口の中心に穴を開けていきます。
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ダボは8mmを使用します。ドリルには深さの目安となるマスキングテープを貼り付けておくとわかりやすいと思います。
このタイプのドリルガイドを使うときは、しっかりと材料を挟み込まないと中心がズレてしまいます。かなりの精度を必要とするときには、クランプで挟み込んで使用するのも手かと思います。
板を接着して繋いでいく
タイトボンドで接着
ダボ穴が開いたらタイトボンドを塗って接着していきます。歯ブラシを使うと、余分なボンドが毛の間に入ってくれるので、程よく均等に塗り広げることができます。
僕はいつも、よく見るコニシの木工ボンドではなく、フランクリンのタイトボンド3を使っています。
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海外木工系YouTuberは必ずと言っていいほど、このボンドを使っています。
厳密には接着強度試験をしたことはありませんが、僕の感覚ではかなり接着力があります。完全に接着するまでの時間も早い気がします。おすすめです。
一枚ずつたたき入れていく
板を一枚ずつプラスチックハンマーでたたき入れていきます。
※写真ではパイプクランプの上でやっていますが、これは間違いです。強くやりすぎるとパイプが曲がってしまいます。。
ドリルガイドで精度良くダボ穴を開けたので、簡単に綺麗に繋ぐことができます。
クランプで締め付ける
全てをつなぎ合わせたら、ムラテックKDSのパイプクランプで締め付けていきます。
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パイプクランプで締め付けていくと端のところが浮いてくることがあるので、プラスチックハンマーで叩いて隙間を無くします。
あとは角材を縦に置き、下からも同じ角材を挟み込んで、クランプで締め付けます。
ここを締め付けることで、大きな段違いを防ぐことができます。
クランプはやっぱりドイツ生まれのベッセイU字型クランプが持ちやすくて扱いやすくておすすめです。
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パイプクランプは、ムラテックのKDSパイプクランプを仕様していますが、ポニークランプを作っている方の方が多い気がします。
ここまでがテーブル天板を作るときのダボつぎ作業の流れです。結構やることが多いようにも見えますが、大したことはやっていませんので慣れてくれば誰でもできちゃうと思います。
次回は塗装して仕上げるところまで記事にしていきたいと思います。
今回もご覧いただき、ありがとうございます。
アトリエキンパラでした。